夏が来る前にエアコン室外機を修理する。犯人は・・・アイツか!

こんにちは、MINICです。

今日からミシガンも暑くなり、我が家が住んでるエリアでも今週の最高気温が連日34℃超えの予報です。という事は必然的に家の温度も上がり、そして2階は蒸し風呂状態になります。でも大丈夫。1970年築と古い我が家ですが、ちゃんとクーラーというエアコン完備の家ですからね!・・・・・・と安心していたのも束の間、2週間程前に夏日になった際にエアコンONにしても冷えない・・・。ファーネスは動いてて空気の吹出口からは冷んやりした空気が出てくるけど、キンキンに冷えた空気じゃない。送風がちょっと冷たい程度。そのせいか2階はあんまり冷えなくて暑い・・・。ファーネスは動いて送風は出来ているので、怪しいのは室外機。室外機、掃除してないしキッタナイからちゃんと冷えへんのか???と思いながらバックヤードにある室外機を確認すると、なんと動いておりません!という事はやっぱり送風だけしてる状態。部屋が冷えへん訳ですな。

こういう時、「エアコン動いてないやん。ヨシ!業者に電話して診てもらおう!」としたいですが、ここはアメリカ。人件費はバカ高いのでそんな事即決できる方はお金持ちです(笑)来てもらうだけでもお金取られる可能性もありますからね。我が家は前回真冬のファーネス故障時に勉強済み。

kzmichigan.hatenablog.com

来て見てもらうだけで100ドル単位でチャージされる可能性があるなんて、私はギャンブル依存症でもない上、ギャンブルに負けた場合支払えるお金もありません!という事で、グーグル&YouTube先生に質問しながらトラブルシューティング開始です!でもエアコンの室外機は240Vという高電圧で作動しています。内部にはデッカイコンデンサがあるので自分で触るにはしっかりと注意しなければいけません。自己責任のDIYなのでそこら辺は各自ご注意下さいませ。ちなみに我が家の室外機は2008年製だそう。という事はかれこれ15年選手。前オーナーの犬のオシッコで下部のフィンが腐食してボロボロになってるしそろそろ交換時なのかも知れませんが、室外機は高額なのでまだまだ頑張ってもらわねば!!

ではまず最初に室外機に電源が来ているかのチェックです。大体どの家にも室外機近くの壁に「箱」が取り付けられているはずです。その中にブレーカーのような、スイッチのようなもの(写真赤丸)があるのでそれを外します。

スイッチを外すと、壁までは240Vが来ているけど室外機には電圧が行っていない状態です。この状態で壁側の電圧を測定すると、ちゃんと壁までは240Vが来ているので問題はなさそうです。

続いてスイッチに内臓されているヒューズのチェック。スイッチの裏側に見たことないようなデカいヒューズが2本付いています。スイッチによってはヒューズが無いものもあるようですが、我が家のスイッチにはキッチリ2本のヒューズが付いています。これをマルチメーターを使って導通チェック!結果、ヒューズも問題はありません。

となると、室外機本体へアクセスして内部チェックへ移ります。ボルト4本を外してカバーを外して制御部へアクセスします。ちなみにこの時安全のためにスイッチは外した状態なので電圧は来ていませんが、円筒状のデカいコンデンサには電荷が残っている可能性があるので、ゴムの柄がついたドライバー等でしっかり放電させておきます。

蜘蛛の巣やゴミが酷いので軽く掃除をしたら、まずは断線チェックです。この狭い隙間に小動物が入り込むことは考えにくいですが、断線チェックは基本中の基本ですからね。仕事の経験上、こういった電気製品が動かないと言う事は印可されるべき電圧が印可されていない、つまりは断線が原因だった事が殆どですからね(笑)とは言え、数本ある電線に断線は見られません。となると、内部部品の損傷か?ここにある部品は2つ。スイッチボックスとコンデンサです。調べていると、室外機の故障(動かない)の原因は大体がコンデンサ。コンデンサの故障=仕様上の静電容量が無いためにファンが回らないというのが一番多いそうです。が、この場合、エアコンオンにすると室外機の電源が入った際のヴーンという作動音がするけどファンが回らない。長い棒でファンを手動回転させてやると動き出すそうです。我が家の事象は室外機自体ウンともスンとも言わないので、恐らくコンデンサではないと予想するも、トラブルシューティングとして怪しい部分を潰し込むために静電容量を測定します。

コンデンサは3極仕様。「HERM」「C」「FAN」とラベルが付いています。「HERM」はコンプレッサーモーター用、「FAN」はその名の通りファン用、「C」は共通ラインとなります。どの極にどの配線が接続されているかしっかりメモしてから端子を外します。

コンデンサを外したらまずは外観チェック。ダメなコンデンサだとケースが膨張してたりするので視覚でも分かりますが、このコンデンサは綺麗。もしかしたら最近交換されたのかも知れません。外観に異常が見られないので、マルチメーターを使って静電容量を計測します。容量スペックはコンデンサ本体に記載されています。我が家のは55+5 MFD±5%です。つまり、HERM-C間で55uF±5%、FAN-C間で5uF±5%の静電容量仕様となっています。それぞれのラインを測定すると、

HERM-C間:54.9 uF

FAN-C間:4.94 uF

予想通り、コンデンサに異常は見られませんね。という事でコンデンサを元に戻してスイッチボックスのチェックです。まず、スイッチボックスの下部(赤線と黒線)には家の壁から240Vが印可されているはずです。そして真ん中にコイル(リレー)があり、両端に2本の配線(水色と茶色)が繋がっています。この配線はファーネスのサーモスタットから来ており、エアコンがONになる、つまり室内温度が設定温度より高くなった時に24V印可されます。24Vが印可されるとコイル(リレー)がONになることで真ん中のスイッチが入り、スイッチ上部の黄色-黒色線間に240Vが印加されて室外機が作動するというシステムですね。

という事で、順番に電圧チェックしていきます。なおこのチェックをする際には、外してあった壁にあるスイッチを入れる必要があるため、ショートさせたり感電しないように細心の注意を払いながら作業します。大電圧・大電流が流れるので最悪死に至る可能性もあるので。エアコンはOFFの状態でスイッチボックス下部の赤線ー黒線間の電圧を測定。ちゃんと240V印可されています。エアコンOFFなのでサーモスタットラインの電圧は0V、コイル上段にある室外機電源も0Vです。続いてエアコン(クーラー)をONにします。サーモスタットライン(水色ー茶色)が0V→24Vになるはずですが、0Vのままです。つまり、エアコンONにしてもここに24V印可されていないので、コイルがONにならずに室外機がONにならないという事ですね!!試しに手動でスイッチボックス真ん中にあるスイッチを押してONにしてやると・・・ファンが回って室外機が動き出しました!!犯人はサーモスタットラインで確定ですね!

犯人が分かったので配線の接続をチェックしながら辿っていきます。まずはココ。ファーネスからの電線(黒線)と室外機内(水色&茶色)での接続部分。キャップを外してチェックするも断線はありません。電圧も0Vのまま。この黒線を辿っていきます。大体は小動物がかじって断線したり、芝刈り時に断線させてしまうケースが殆どのようですが、我が家の場合この黒線は電源線の入った太い保護チューブにしっかり巻かれていて断線はありません。そのまま壁の中に入ってファーネスへ続いています。

ファーネスがあるガレージ内部に行って断線チェックするも問題はなさそうです。黒線はそのままファーネス内部に進みます。ファーネスのカバーを外して制御盤にある接続部分をチェックすると・・・・・見つけました。

制御盤と黒線の接続部分が外れていますね。引っ越した去年の夏は問題なく室外機は動いていたので、恐らく犯人はアイツです。そう、真冬にファーネスのモーターが壊れてチェック&交換したあの兄ちゃん。制御盤のカバー外してチェックしていたので、その時に黒線を引っ張ってしまって断線したんでしょう。まぁ、この黒線自体若干長さが足りていないのか引っ張り気味なので、チェックした際に手か何か当たってテンションが掛かってしまったんでしょうね。単なる断線なので、電線の被服を剝き直して再接続。エアコンをONにして室外機をチェックすると、ちゃんと動きました!サーモスタットラインにもちゃんと24V印可されているので、これにて修理完了です!!

という事で夏日がやってくる直前の父の日に汗だくになりながら室外機を修理したお話でした。アメリカの作業者は「1つ直したら別の所を壊していく」という事をよく耳にしますが、まさか実体験することになるとは・・・。たっかい人件費取るんやからちゃんと仕事してくれよ、と思いますが、そこは割り切るしかないですね。日本の、日本人の仕事の丁寧さに改めて感激しますわ。でもまぁ単なる断線でヨカッタヨカッタ。これがファーネスの制御盤が壊れてるから制御盤交換!とかやったら・・・・・考えたくもないですね(汗)結局直した事に満足して室外機自体の掃除はできてないので室外機はキッタナイまま。独立記念日の連休は室外機の掃除で決定です(笑)

それではまた。

MINIC