【アメリカ永住権】グリーンカードを申請するーETA9089

こんにちは、MINICです。

グリーンカードプロセスの第2弾です。前回で大枠プロセスの2つが完了しましたが、今回は一番時間のかかる、そしてグリーンカードプロセスの山場であるETA9089[PERM]についてです。

3. ETA9089

雇用ベースのグリーンカード(私の場合、EB3というカテゴリ)申請の場合、まず労働局(Department of Labor:DOL)から労働許可 Labor Certificate(略: LC)を取得 する必要があります。申請者&雇用主は、Permanent Employment Certification (永久雇用証明証) 、あるいはPERMの申請となるForm ETA 9089をDOLに提出します。この申請書類を提出した日が申請者の「Priority Date」となります。この日付けがとても重要なものになります。というのも、グリーンカードの年間発行数には限りがあるようで、その申請者に対していつ移民ビザ番号が割り当てられるかをそれぞれの優先枠の中で順位を決めるために用いられます。我々日本生まれの日本人にとっては、全体プロセスの中でさほど重要にはなりませんが、申請数の多いインド人や中国人にとってはこのPriority Dateが新しいと待ち時間もかなり長くなるようです(数年~10数年単位だそう)

私の場合、2022年5月中旬にPERMのケースが開始。その後申請者である私、そして雇用主である会社で様々な書類を準備し、弁護士がまとめてDOLに書類提出したのが2か月後の7/5。つまり、2022/7/5が私の「Priority Date」となります。

ちなみに、グリーンカードプロセスを始めて色んな書類を準備する必要がありますが、一番面倒だったのは前の会社から発行してもらう書類。大きく分けて2つの書類が必要となり、前の会社の人事担当と元上司に連絡を取る事に。1つは「Certificate of  Employmemt and Income」と呼ばれる書類で、いつからいつまで会社に在籍していて、最終雇用年の年収はいくらでした、という証明書類。これは人事担当者に事情を説明してすんなり発行してもらうことができました。

そしてもう1つは「Experience Letter」と呼ばれる職務経歴書。私の場合、これが非常に厄介でした。その理由は、前の会社の上司もしくは同僚にサインを入れてもらう必要があったから。雛形フォーマットは弁護士からもらっているので、それを使って会社名・在籍期間・職制と職務経歴・スキルセット等を自分で記入します。記入して完成したドラフト版を一度弁護士にチェックしてもらい、OKが出たのでとりあえず前の会社の元上司にE-mailで連絡を取ります。事情を説明し、サインをしてほしいとお願いします。まぁすんなりサインしてくれんやろな、とは思っていましたが、まさかその上司は彼の上司である部署長と人事部長に転送。「僕はサインできないから会社の判断を仰ぐわ」との事・・・これは全くの想定外でしたね(笑)結局会社からは「退職者に発行できる書類は決まっていて、これは一覧にないので、この書類にサインはできません」と突っぱねられましたよ。さすがに焦ってネットで色々調べましたが、ヨーロッパや他国なら元上司はすんなりサインしてくれるのが殆どのケースの様ですね。それは元上司という個人として記載されてる内容に嘘偽りがなければサインすることに抵抗・問題は無い、らしい。かたや日本人は元上司でも個人で責任取れないから会社に上げる、という傾向が強いそうです。まぁ元上司は英語が大の苦手なので、英語で書かれた書類にすぐに拒否反応が出たんでしょう・・・。

こうなってしまったものは仕方ありませんが、この書類が無いとプロセスが進めないので、とりあえず弁護士に連絡。すると別に元上司じゃなくても同僚でもOKという回答が。となると頼れるのは友人です!同僚にして同期入社、そして普段から飲みに行ったり釣りに行ったりと仲の良かった友人に連絡して事情を説明。するとすんなり承諾してくれました!書類のサイン欄に役職を記載する箇所がありますが、友人も出世したようで「Manager」の肩書が!!これなら完璧ですね(笑)元上司に依頼→会社上層部に展開されるという面倒な事が発生しましたが、無事に職務経歴書が手に入り、そして問題無くプロセスも進んでいます。何も言わずにサインしてくれた友人は恩人ですね!

 

と、少し話は逸れましたが、ここからは長い「待ち」の時間となります。と言うのも、ETA9089がファイルされたら、DOLがPERMの申請を検討するのに6ヶ月から8ヶ月は待つことになるそうです。実際にはもっとかな?そしてここで先述した「Priority Date」が重要になってきます。DOLのウェブサイトに行くと、下記のページがあります。ここのPERM Processing Timesを見ると、現時点でのPERM進行具合が確認できます。下のスクリーンショットは2月半ばに取ったもので、1/31/2024時点での処理状況を示しています。「Analyst Review」のPriority Dateが「January 2023」となっているので、現時点では2023年1月以前のPriority Dateの申請書類が処理されている、という事になります。現時点でもそのギャップは1年以上。つまり、DOLによって提出した書類を処理してもらうまで最低でも1年以上待たなくてはいけないということになります。ちなみにここには人種の違いは関係ありません。

私の場合、2022/7/5に申請書類を提出し、約9か月後の2023年4月に弁護士から連絡が。やっとPERM承認されたんやな、と喜んだのも束の間、どうやらレアケースであるAudit(監査)にセレクトされたよう。なんじゃそれ!?と思い調べると、監査対象となった場合には、雇用者はその申請に関する追加のエビデンスを提出する必要があるようです。しかもその要求に対して30日以内に返信しないと無条件で申請ケースは却下されてしまうそうです。ですが、確か私からは特になんの追加書類も求められなかったので、会社側が追加書類を準備して提出したんでしょう。いつも動きが遅い会社のHRも、この時は結構迅速に対応してくれたようです。

そんな感じで1週間以内には追加要求の書類を提出しましたが、どうやら監査対象となった場合には雇用者のエビデンス追加送付にDOLが対応するのに1年近くかかる事があるようです。マジか・・・さらにこっから1年待ちって・・・。とは言え、私個人の力ではどうしようもないので我慢強く待つしかないです。

結局、追加書類を提出してから約6か月後の2023年10月下旬、ようやくETA-9089がCertifiedされました!書類を提出したPriority Dateから1年3か月、長かった!!Auditに引っ掛かってなかったらもう数か月早かったはずですが、それは仕方ない。

ということで、ようやくプロセスの山場を越え、残りのI-140とI-485プロセスに移ります。

 

それではまた。

MINIC