シートがスライドしない!2ドア車の洗礼?いや、これは設計不良でしょ!

こんにちは、MINICです。

またしても我が愛車、MINIの故障&修理記録です。2月中頃、朝子供達を学校に送って行ってドロップオフする時、助手席後ろの後部座席から降りる長男がやけに降りるのに時間がかかっています。良く見ると背負ったリュックが前に倒れた助手席のシートバックとBピラーの間に引っ掛かってます。「ちゃんとシート前に押さなあかんやん」と言いながら運転席から助手席シートを前にスライドさせようとするも動きません。どうやらシートスライド機能がイカれたようですね(汗)

その後色々チェックした所、普通のシートスライド(助手席足元にあるレバーを引きながら)は機能しています。シートバック後ろに付いてるバックハンドルを使った場合のみスライドしないと言う事象です。因みに我がMINIちゃんは2ドア車。ご存知だと思いますが、後部座席のある2ドア車は後部座席から降りる(乗る際も)際に使うバックハンドルを引っ張ると、前席のシートバックが前に倒れてシート自体も前後にスライドします。が、今回はシートバックは倒れるけどスライドしない、と言うのが故障モードですね。Google先生を使って色々調べると、シートスライドのロックを解除させるためのケーブルが破損したようです。旧相棒の5ドア車ならこんな故障でお金が飛んでいくこともなかったのに・・・。

破損したのは、ボーデンケーブルと言う部品で、シート下部に取り付いているスライドロック機構とリクライニング機構を繋いでいるケーブル。普段1人で乗る分には別にこの機能が壊れてても問題ありませんが、毎朝子供達を学校に送り届けないといけないので、その時に長男が降りにくいのでめちゃくちゃ不便。あと、釣り行く時には釣竿を助手席後ろの足元に置いてるので、釣り場に着いてロッドを取り出す時にめちゃくちゃ取り出しにくい。シートを手動で前にスライドさせてからバックハンドルを引っ張ればいいんですが、なんせこの1行程がめんどい・・・という事で修理です。とりあえずこのボーデンケーブルの場所と、実際にこれが壊れているかを現物確認した上で品番調べて部品を手配します。間違えない様に助手席側(右側)を購入します。

この事象は日本でもちらほらある様ですが、肝心の交換方法の詳細が全くありません。その理由は大体が保証でディーラー交換、もしくは持ち込んだショップで交換されてるので、細かな交換方法なんて情報はありませんでした。とは言え、ここはアメリカ。こんな作業を依頼した日にはバカ高いレイバーフィーを請求されて目ん玉が飛び出してしまいます(笑)よって交換作業自体は難しくなさそうなので今回も自己責任の上DIYで交換です!

交換時の走行距離 : 99,426 mile
2016年式の車両なので約8年、10万マイルでの故障です。やっぱり10万マイルも走るとあちこち痛んでくるなー・・・いや、この故障は走行距離関係ないんちゃう??

シートにサイドエアバッグが装備されている助手席シート本体を車から外しての作業になるなので、念の為バッテリーのマイナス端子を外して養生しておきます。

運転席をフルバケシートに交換しているので、シート本体を外すのはもう慣れっこです。シートを固定してるボルト4本を外したら、内装やサイドシルにキズを入れない様に慎重に車外へ搬出。シートが無いと広いですね。そして汚い!子供が食べたおやつのカスとか落ちてるので、この機に掃除機で綺麗にしておきました。普段掃除出来ないですしね。

シートを搬出したら早速バラしていきます。まずはリクライニングレバーのカバーを外します。ツメでとまってるだけなので内装剥がして簡単に外せます。

シートを裏向けて表皮を剥がしていきます。青丸2箇所の引っ掛けを外すと、左側にファスナーが現れるのでファスナーを開けます。写真撮り忘れましたが、ファスナーを外すとシート背もたれ内部のフレームにも引っ掛けがあるので外します。

今回交換するパーツはココに取り付いてます。そして赤矢印の部分が破損。

本来リクライニング機構と繋がっているこの部分が壊れたため、リクライニング機構との接続が無くなり、スライドロックが解除しなくなると言う感じです。この部分はネジ1本で固定されているため、ここを外す為に前面カバーを外します。

青丸2箇所のネジをT25で、赤丸2箇所のネジをT20のトルクスで外します。緑丸の部分にも上(矢印)方向から見るともう1本ネジがあるので、ここもT20で外します。ネジを全て外したら、白丸の部分をテコの原理で手前に引き抜きます。するとオレンジ枠で囲った樹脂パーツ全体が動く様になるので手前に引っ張ります。このパーツは全部外れませんが、手前に引っ張ってシートフレームと隙間を作る感じ。

下の写真はオレンジ枠の樹脂パーツは全部は外れず手前に引っ張ってボルトにアクセスする為にずらした所。コレで対象パーツを固定している緑丸のボルトにアクセスできます。このボルトは3mmの6角。

ボルトを外すとリクライニング機構に接続されてる(壊れてて接続されてないけど)部品が外れるので、その後はシート下部に引っかかってるワイヤーを外せる様になります。白丸の部分の引っ掛けを外して、先端の青丸部も外します。(写真撮り忘れたのでシート取り付けてから撮影してます)

外したパーツ比較。右が新品で左が破損品。新品先端に見える金属部分が破断してクチャクチャになってます。

あとは新しいパーツを取り付けて、逆の手順で残りの部品を戻して完成です。バックハンドルを引っ張ると、シートバックが前方向に倒れますが、その際にリクライニング機構にある金属の出っ張りが、今回交換したボーデンワイヤー先端にある金属の穴に引っ掛かることで(下写真の赤丸部分が斜め右下方向へ引っ張られる)、シート下部にあるワイヤーが引っ張られてシートスライドのロックが外れる、という構造ですね。

ただ、このボーデンケーブル先端の金属が思った以上に肉厚が薄いので、クチャクチャになった部品の壊れ方見ても、金属の強度不足で何度もバックハンドルを使ってシートバックを倒してると、耐久性が無くて金属部分が壊れた、と言った感じでしょう。個人的意見ですが、これは間違い無く設計ミスだと思います!!もっと強度のある形状、もしくは肉厚にして下さいよ、BMWさん!!まぁ壊れたモノは仕方ありません。もう壊れない事を祈るのみですね。

という事で今回はGood Fridayという祝日にも関わらずBadなMINIの修理メモでした。いつもの如く自分で交換したので部品代だけでしたが、この部品、70ドルもしたんですよ・・・。70ドルもあったら家族で1回ディナーに行けるのに(涙)でも間違いなく100ドル以上は取られるであろう工賃を浮かせたので自分を褒めてあげようと思います(笑)これで毎朝長男もストレスなく車から降りれる、そして釣りに行ってもストレス無くロッドを降ろせるので、安く上がったと思い込んでおくことにします!

それではまた。

MINIC